怠けながら続ける

元来、居合は細かい規定が明文化されずに、口伝で伝わるのを基本としています。
まずどこの居合流派でも、実はメモのように言葉少なく残された伝書しか残されてはいないようです。
ですので、技自体も解釈で人により微妙に、また大きく違ってしまうので、習う側も注意が必要です。
同時に勝手な個人の解釈にならないようにするのも大事なわけです。

それにしても、私は正直に言いまして、刀の高さがこうでなくてはいけないとか、
この高さでなくてはいけないとか、そういう事には意味が無いように思います。
この流派の決まりだと言われれば、致し方無いわけですが、
そもそもそこまで書かれていたのか、本当に言い伝えられてるのか、という疑問もおきます。

また武道としての感覚で見れば、そういうことよりかはいかに素早く動いたか、
気迫が感じられるか、無駄の無い動きをしているか等々、
そういう事の方に重要性を感じます。
それに、動きの綺麗さを判断基準にするにせよ、
どれだけ見てる側に感動を与えるような胸の透く動作をしたかどうかで判定する方が公平な気がします。


私は居合は好きなのですが、どうしてもこんな疑問から抜けられずにいるので、
やはり居合家としては大成はしないだろうなと思っています。

ただ、ある時、ある先生がこんなことをおっしゃっていました。
「ずっと居合を続けるなら、ある意味怠け者でやってた方が良い」

私はその先生は、本当に良い人だと思います。
先生としては公には言いにくいことを、正直に言われたのだと思います。

確かに考え過ぎずに、ゆっくりと楽しんで続ける事の方が、
疑問などを抱えて止めてしまうより、ずっと大切だと私も思います。


うっかり真面目に考えてしまうので、自分への戒めの気持ちも有って、今回書いてみました。



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手の握りについて

111109抜刀東京大会


居合をやっていると、時折疑問に思うことが有ります。

一例ですが、刀を構える際の持ち方(手の内と呼びます)については、
多くの道場では、鍔に手が触れないように指導してるようです。
厳密に言うと右手の人差し指が刀の縁金に触ることすら禁止していたりします。
二つの流派を少しばかりかじっただけですので、言い切るのは早いのですが、
人差し指が少し鍔に触れるのは良しとしている団体も在るものの、
本やネットの情報などを含めて知る限りでは、
鍔のは指が一切触れないように、と教えてることは多いようです。

しかし、どうして触れてはいけないのか? という話になると、
これまた不思議なことに明確な回答は無いことが多いようです。


やってみると分かるのですが、刀を鞘に納めて帯刀した状態から抜きつけると、
鍔が在るので、野球のバットを握るような握り方でもしない限り、
自然と右手は鍔からは離れた状態で抜きつけが終わります。

私はこれがそのまま保持されるとして、右手は鍔にかかってはいけない、と教えるようになったのでは、
と想像しています。

しかし、あくまで私の考えですが、抜きつけた後、二刀目、三刀目以降の動作では
多少の手の内は自然に変わり、人差し指が鍔に触れた状態になって刀を振ったとしても、
ことさら問題は無いのではと思います。

もしかすると多くの人も無意識の内にそうなっているかも知れません。

無論、素早く次の技に移る場合、手の内が変わる余裕も無いという意見も有りそうな気がします。
高段位になればなるほど技は早い為、手の内が変わることも無いとも言えるのかも知れません。

あれこれ考えていくと、どれもおかしくは無いような気もしてきます。
そして居合は本当に難しい武道だと、再認識させられるのです。




ところで、写真は11月20日、明治神宮の至誠館道場で行われる試し斬り大会のポスターです。
私、4種目に出場してみようと思っています。
観戦は無料ですが、安全への配慮から一般者の見学はオープンにはしていないようです。
事前に事務局への連絡をしていただいてからお越し下さるように書かれています。



追記:11月21日
上記の大会ですが、自由斬り3段以下の部で晴れて優勝することができました!^^
稽古に精を入れた結果が出せて嬉しいです。
ただ、昨年3位に入れた座技の部ではあっさり敗退。横並びの部でも稽古時のようには全くいきませんでした。
以上はこれからの課題ですね。頑張って続けます!



映画「カウボーイ&エイリアン」の感想、ネタバレ無し

最近、映画づいてますが、なんでも見るのはちょっと止めよう。そんな気になりました。
まあ、本当の映画好きな人達の見る本数には足元にも及びませんが。
http://www.cowboy-alien.jp/

実は時代劇好きなんですが、西部劇も昔から好きだったんですよ。(笑)

でも、この映画はネット上の評判もあまり良くない様子でしたが、案の定でした。


西部劇によく使われるようなシーンがいくつか有りましたね。
この際、もっと取り入れてくれたら別な部分で面白かったかも。

それにしても何故、西部劇ってのは登場人物が嫌に唾を吐くんでしょうかね?
今回の映画でも同様でした。

エイリアンの飛行物体に主人公が馬から飛び乗ったり、
馬に男がロープで繋がれ引きずられたり、というシーンは歓迎です。後者はチョイ残酷ですが。
最後、主人公は必ず街を去るし。(笑)


それにしても、今回のエイリアンは何かの映画に出てきた地底人みたいだったなあ。
人間の弱点調査ってのも、あそこまでの数調べる必要有ったのかと思った。
だいたい、人間と戦争状態になってる最中にもかかわらず、
またもや主人公を解剖しようとするのは、あまりに変。

国家規模の大きな組織の陰謀に巻き込まれた男ではないハリソンフォードが見れたのは、
良かったかもなあ。






映画「一命」のネタバレしない感想

映画「一命」を見てきました。
http://www.ichimei.jp/
暫く前に世間を騒がせた、市川海老蔵の復帰作です。その点がちょっと嫌でしたが(笑)

瑛太が演じる若い侍が病気の妻と子供の為に、狂言切腹を試み金を手に入れようとするのですが、
伊井家の家老により本当に切腹させられてしまいます。
瑛太の妻は海老蔵の娘という設定です。

一家は貧しくも仲むつましく生活していたのですが、
瑛太は子供と妻の病気治療の為にどうしても金が必要なってしまったのです。

孫は病気で、娘は後追いの自害と、家族の3人をいっきに失った侍浪人の海老蔵が伊井家に出向き、
瑛太と同じように切腹を申し出てるところから、この映画は始まります。


実はこの映画は私が生まれる前に白黒で上映された「切腹」という映画のリメイクです。
その時の主演は仲代達也でした。
私は偶然、今から1年くらい前でしょうか、DVDでそれを見たのです。
「切腹」は凄い映画でした。
全編に渡り、どんよりとした重々しい雰囲気が漂っています。
ある時、時代劇ファンの知人と話した時に知りましたが、
実はその「切腹」という映画は、全てのシーンで真剣を使って撮影したそうです。
つまり本物の刀を使ったのです。
今ではもう考えられませんが、撮影時にはかなりの緊張感が走ったと思われます。
また、出演者の何名かは居合の心得も有ったようです。
動きの中に居合型の所作が見て取れました。
そういったことがその映画に漂う、何とも言えない独特の緊迫感と臨場感をかもし出すことに繋がったのです。


さて、今回の「一命」ですが、細部を除けば基本的に「切腹」と同じストーリであるにもかかわらず、
自害を申し出た者がいざ切腹となると暫くの猶予が欲しいと言い出し、
結果、それが全く聞き入られずに自害させられてしまい、
残された遺族が理不尽を訴え出るというストーリに、
「一命」では違和感を覚えます。
前作の「切腹」ではその部分はあまり気になりませんでした。

そもそも自ら望んだ切腹を許されたのに命乞いをするのはおかしいわけで、
狂言切腹自体が要するに詐欺行為なわけです。
伊井家に受け入れられなくとも、(伊井家のやり口は酷かったものの)
本来何の文句も言えません。


私には明確な理由が分かりませんが、
おそらく微妙に異なるストーリーの展開の細部が、
見ている者の感情がそちらに向かうのを妨げ、言葉は悪いのですが、
巧みにごまかしていたのでは、と思います。

それと、海老蔵は歌舞伎役者なので、時代劇の所作は完璧なはずなのですが、
これもまた何故でしょうか、
前作の仲代達也の何を考えているのか分からないあの目と表情の方が、
海老蔵よりもずっと武家の者を思わせます。迫力が違う感じです。

時代劇通の知人に言わせると、もう今では時代劇をこなせる役者は皆無なのだそうです。
少し悔しいような、残念な気持ちがします。
もうどんな作品が発表になっても、時代劇には期待できないのでしょうか。


ところで、今回の映画は3D作品でしたが、私はこれを2D、
つまり普通の映画としての上映で見ました。
ネット情報では3D映画は、ブルーレイになった時に自宅のテレビで見た方が、
ずっと立体的に見えるのだそうです。
まあ、この映画自体3Dで見たい気もしませんでしたし。

それはさておき、今回の映画で気がつきましたが、
2Dになった3D映画は目を細めて見ると、立体画像になって見えます!(笑)


今回の映画でも、3D映像をできるだけ有効に活用しようとしたのでしょう。
場面場面で巧みに柱などが立っていたりして、
奥行き感を楽しめるような作りになっているのが、感じられました。


しかし、この映画、仲むつまじき家族を描いた部分は涙を誘います。
通りがけとして出てくる子供の動きは遅く、
見てる者は、ああ、そうなるだろうなと誰もが予測できたでしょう。
そして、やはり思ったとおりに、そうなってしまうシーンが在りました。(絶対、予測できます。)
それがかえって一層、見てる者に悲壮感を呼び起こさせるような場面でした。
あのシーンのゆっくりな動きも、それが"ねらい"だとしたら、それこそ巧みです。

賞は逃すと思いますが、どうでしょうか。
期待したい気持ちも少し。(笑)





プロフィール

BIG ROCK!!

Author:BIG ROCK!!
ハーモニカを吹きます。スタンダードなアメリカン・ブルーズからオリジナルの日本語ブルースまで、軽快なハーモニカに乗せて歌っています。月に数本、ライブバーを中心に活動中。
http://bigrock0018.jimdo.com/
趣味ですが居合は有段。巻き藁斬りなどもやっています。能や茶道にも関心有るので、時に和服も着たりします。(笑)

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